はじめに
マンションに引っ越してから3年目、私は玄関に小さなミリオンバンブーを置くようになりました。きっかけは母からの「玄関に緑があると気持ちいいよ」という何気ない一言。風水に詳しいわけではありませんでしたが、確かに帰宅するたびに竹の緑が目に入ると、ほっとする瞬間があります。
竹は日本の伝統文化と深く結びついた植物であり、風水においても特別な意味を持つとされています。この記事では、風水における竹の役割、方角ごとの意味、そして玄関・リビング・寝室への具体的な配置方法を、私自身の経験も交えながらご紹介します。
注意事項: この記事で紹介する風水の考え方は、中国や日本で古くから伝わる伝統的な思想・信念体系に基づくものです。科学的に証明された効果ではありませんが、空間づくりやインテリアの参考として、多くの方に親しまれています。

目次
- 風水における竹の基本的な意味
- 方角別:竹がもたらすとされる運気の流れ
- 空間別の配置方法(玄関・リビング・寝室)
- 竹の選び方と具体的な購入先
- 日常の手入れ方法と失敗談
- よくある質問(Q&A)
- まとめ
1. 風水における竹の基本的な意味
風水は、中国で約4,000年前に生まれた環境学であり、空間の気の流れを整えることで生活環境を改善しようとする思想です。竹は風水において以下のような象徴を持つとされています。
成長・発展の象徴
竹はまっすぐに伸び、節を作りながら成長します。この特性から、風水では「木の気」を強める植物とされ、仕事運や学業運、新しいことへの挑戦をサポートする力があると考えられています。
私が自宅の書斎に竹を置いたのは、フリーランスとして独立した直後でした。科学的根拠があるわけではありませんが、竹を見るたびに「まっすぐ進もう」という気持ちになったのは事実です。
浄化作用
竹の幹は中空になっており、この空洞が「気の通り道」を作ると風水では考えられています。停滞した空気やよどんだ雰囲気を軽くする効果があるとされ、特に玄関やリビングなど人の出入りが多い場所に適しているとされます。
調和とバランス
竹の葉は規則的に並び、風に揺れる様子は視覚的にも心を落ち着かせます。実際、緑色の植物が人の心理に良い影響を与えることは、環境心理学の研究でも示されています(参考:日本建築学会『環境心理からみた居住空間』)。

2. 方角別:竹がもたらすとされる運気の流れ
風水では、方角ごとに異なる「気」の性質があるとされています。竹はどの方角とも相性が良いとされる植物ですが、それぞれの方角で期待される効果が異なります。
東(健康・成長・はじまり)
東は太陽が昇る方角であり、風水では「木の気」が最も強いとされる場所です。竹の上に伸びる性質と調和しやすく、以下の運気をサポートするとされています。
- 健康運の安定
- 家族の成長
- 新しいことへの挑戦
配置例: リビングの東側、または東向きの窓辺
南東(縁・人間関係・交流)
南東は「風」を象徴する方角とされ、人との縁や良好なコミュニケーションを促すと考えられています。
- 良い出会いを増やす
- 家族間、職場での調和
- 情報やご縁が巡ってくる
私の経験: 玄関が南東向きだったため、ここにミリオンバンブーを置いたところ、確かに来客が増えた時期がありました。偶然かもしれませんが、緑があることで「人を招きやすい雰囲気」になったのは確かです。
南(才能・発信・直感)
南は「火の気」が強い方角とされ、エネルギッシュな運気が集まるとされています。竹はここでは強すぎる気を和らげる「調整役」として機能すると考えられています。
- 自己表現や発信活動のサポート
- 直感力の向上
- 強すぎる運気のバランスを取る
注意点: 南に大きな観葉植物を置きすぎると「火の気」を弱めすぎるとされるため、小〜中サイズの竹がおすすめです。
西(金運・楽しみ・充実)
西は「金の気」を持つ方角とされ、経済的な安定や楽しみごとに関連するとされています。
- 金運の波を安定させる
- 無駄遣いを抑える
- 家族の楽しい時間が増える
北(心の安らぎ・内省・休息)
北は「水の気」を持ち、静けさと内面の充実を象徴するとされています。
- 心の休息
- 人間関係の落ち着き
- 冷たい印象を柔らかくする
配置例: 寝室の北側、または北向きの部屋

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3. 空間別の配置方法(玄関・リビング・寝室)
玄関|家の「顔」となる場所
風水では、玄関はすべての気が入ってくる重要な場所とされています。ここに竹を置くことで、外から入る気を整え、家全体の雰囲気を良くする効果が期待できるとされています。
おすすめの竹の種類:
- 観音竹:和の雰囲気があり、比較的丈夫
- ミリオンバンブー:水耕栽培が可能で手入れが簡単
- 黒竹(クロチク):スタイリッシュで現代的なインテリアに合う
配置のポイント:
- 玄関ドアを開けて正面か、左右どちらかの目に入る位置
- 下駄箱の上や玄関ホールのコーナー
- 暗い玄関の場合は、スポットライトや間接照明と併用する
私の失敗談: 最初、玄関の隅に置いたミリオンバンブーが日照不足で葉が黄色くなってしまいました。LEDのスポットライトを追加したところ、元気を取り戻しました。植物にとって光は必須です。
購入先の例:
- 東急ハンズ、ロフト(インテリアグリーンコーナー)
- 花キューピット加盟店
- オンライン:楽天市場、Amazon、HitoHana(観葉植物専門)

リビング|家族が集まる調和の場
リビングは家族が長時間過ごす場所であり、風水では「交流と調和」を象徴する空間とされています。竹の柔らかな緑が、家族の気持ちを落ち着かせるとされています。
相性の良い方角: 東・南東・西
配置のポイント:
- テレビボードの横や窓辺
- ソファの近く(ただし動線を妨げない位置)
- 本数は3本または5本が調和しやすいとされる
サイズの目安: 高さ60〜120cm程度(圧迫感がなく、存在感のあるサイズ)

寝室|一日の疲れを癒す静寂の空間
寝室は心身を休める場所であり、風水では「気を整えて戻す」空間とされています。竹を置くことで、視覚的にも内面的にも静けさが生まれるとされています。
配置のポイント:
- 枕元ではなく、部屋の隅や窓辺
- 間接照明と組み合わせると落ち着いた雰囲気に
- 本数は1本の「静けさ」が合うとされる
私の経験: 寝室の北東の角に小さな観音竹を置いています。寝る前にその緑を見ると、確かに気持ちが落ち着きます。プラセボ効果かもしれませんが、心地よい習慣になっています。

4. 竹の選び方と具体的な購入先
選び方のチェックポイント
竹を選ぶ際は、以下のポイントを確認しましょう。
- 茎がまっすぐ伸びている:曲がっていたり、変色していないか
- 葉に艶がある:黄色く枯れた葉がないか
- 根元がしっかりしている:ぐらついていないか
- 鉢の状態:排水穴があるか、土が乾燥しすぎていないか
購入先の選択肢
実店舗:
- 園芸店・ホームセンター:コメリ、カインズ、ビバホームなど(価格:500〜3,000円)
- インテリアショップ:無印良品、IKEA、ニトリ
- 花屋:地域の生花店や花キューピット加盟店
オンライン:
- HitoHana(観葉植物専門、品質が高い)
- 楽天市場(価格比較がしやすい)
- Amazon(ミリオンバンブーなど小型種が豊富)
価格の目安:
- ミリオンバンブー(小):500〜1,500円
- 観音竹(中):2,000〜5,000円
- 黒竹(大):5,000〜15,000円
5. 日常の手入れ方法と失敗談
竹を長持ちさせるには、適切な手入れが欠かせません。
基本の手入れ
水やり(土植えの場合):
- 春〜夏:土の表面が乾いたらたっぷりと
- 秋〜冬:やや控えめに(週1〜2回)
水耕栽培(ミリオンバンブー)の場合:
- 水替え:週1〜2回
- 水位:根が1/3〜1/2浸かる程度
- 水質:カルキを抜いた水道水、またはミネラルウォーター
その他の手入れ:
- ほこりの除去:週1回、柔らかい布で葉を拭く
- 枯れ葉のカット:見つけ次第、根元から切る
- 日光:直射日光は避け、明るい日陰に置く

私の失敗談
失敗①:水のやりすぎで根腐れ
リビングの観音竹に毎日水をあげていたら、根が腐ってしまいました。土植えの竹は、土が乾いてから水をあげるのが基本です。
失敗②:冬の寒さで葉が枯れた
玄関に置いていたミリオンバンブーが、冬の寒さ(5度以下)で葉が茶色くなりました。竹は寒さに弱い種類もあるため、冬は室内の暖かい場所に移動させることをおすすめします。

6. よくある質問(Q&A)
Q1:方角が悪い場所に置くと逆効果ですか?
A: 風水では竹は全方角と相性が良いとされているため、基本的に問題ありません。それよりも、日当たりや風通しなど植物にとっての環境を優先しましょう。
Q2:フェイクグリーン(造花)でも効果はありますか?
A: 風水における「浄化効果」は本物の植物に期待されるものですが、視覚的な癒し効果は十分にあります。手入れが難しい場合や、日当たりが悪い場所には、高品質なフェイクグリーンも選択肢の一つです。
Q3:竹は何本置くのが良いですか?
A: 風水では本数にも意味があるとされています。
- 1本:静けさ、集中力(書斎・寝室向け)
- 3本:調和、幸福(リビング向け)
- 5本:安定、バランス(玄関・リビング向け)
- 8本:繁栄、成長(仕事部屋向け)
ただし、これは伝統的な考え方であり、スペースや好みに合わせて選んで問題ありません。
Q4:竹が枯れてしまったらどうすればいいですか?
A: 風水では「枯れた植物を置き続けると気が淀む」とされています。残念ですが、感謝の気持ちを持って処分し、新しい竹を迎えることをおすすめします。多くの自治体では、植物は「燃えるゴミ」として処分できます。
7. まとめ
竹は日本の暮らしに古くから寄り添ってきた植物であり、風水においても「成長・浄化・調和」の象徴とされています。この記事でご紹介した内容は、あくまで伝統的な思想に基づくものであり、科学的に証明された効果ではありません。
しかし、緑のある暮らしが心に潤いをもたらすことは、多くの人が実感していることでしょう。方角や配置を少し意識しながら、自分の暮らしに合った竹を選び、日々の空間づくりを楽しんでいただければ幸いです。
私自身、玄関のミリオンバンブーは今も元気に育っています。帰宅するたびにその緑を見ると、ほっとする瞬間があります。それが「運気」なのか「心の持ちよう」なのかはわかりませんが、暮らしに小さな安らぎをもたらしてくれていることは確かです。
静かに、まっすぐ。竹は今日も、私たちの暮らしに小さな調和を運んでくれています。

参考文献・情報源:
- 李家幽竹『風水の基本』(主婦の友社)
- 日本建築学会『環境心理からみた居住空間』
- 各観葉植物専門店の商品情報(HitoHana、APEGO等)
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